時間

時間の経過が、悲しみを和らげてくれるという。

そんなことは、小5の夏にお父んが亡くなってから百も承知。

でも、時間がもたらすのは『忘却』という負の一面もあるはずで、今の自分にとってはこれが脅威だ。

忘れたくないことと、忘れてはならないこと、少しずつでも残していかなればと思う。


10月12日(日)午後。暑さも和らいだので2ヶ月ぶりに外泊(キャンプ参加)して帰宅。
よっこらっしょ〜ってな感じに少しけだるさそうながらも、立ちあがってぷら〜んぷら〜ん(元気はイマイチだけど)シッポ振って、「お帰り」って迎えてくれた。


10月14日(火)夜。仕事から帰って、いつものとおり深夜の散歩。
散歩と言っても、夏あたりからは歩く体力さえ持たないので、家のごく近隣をゆっくり歩く程度なんだけれど。
ヨタヨタしながらも、おしっことうんちを済ませ、帰宅してからご飯。
いつもの量を、いつもより時間をかけながら完食。

でも、いつもと違って玄関先まで上がって来ない。
「あれ、いつもと違う?」と思いながらも、自分の夕食もあって目を離す。
それから30分くらい経ったろうか、ふと目をやるとまんまのポーズ。ずっと立ってたってこと。
嫌な感じがした。
駆け寄って「どうしたん?」尋ねてもうんとも言ってくれず。腰に手をあてて(半ば強引に)横にならせた。



いま思えばだけれどこの時、この子はいちど横になれば最後、二度と自分の力では立っていることさえできなくなるってことを知っていて、ずっと立ち続けていようとしてたのかも知れない。

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