告別式

告別式
11時からはじまる。


【7月4日:追記】

その前夜(通夜)、線香の火を絶やさぬようにと番を務める中で、小さい頃によく遊んでくれてた従兄(伯父の息子)から明かされた胸の中。

伯父の闘病生活(人工透析)は8年間もの長きに及んだこと。
その間もずっと、地方の景気はままならず、就きたい仕事にも就けず悶々と過ごしてしまったこと。
望む仕事に就けないことで、ストレスも溜まりつい酒に走ってしまったこと。
酒に走った結果、この間まで自身が施設に入ってしまう破目にまで陥ってしまったこと。
残された母はそれをずっと気にかけながら老い続けていく事になること。
でも今は、医者からの忠告に従い酒を口にしていないこと。
伯父の病は、飲酒によってもたらされたものであったという事実。

「今ではすっかり立ち直り、介護の資格取得を目指して頑張ってる」

そんな従兄に、我が従兄弟会で最年長となる別の従兄は「親父さんを送る夜なのだから」と一夜限りの酒を勧めた。

はじめは恐々とした様子で酒に口をつけていたのに、次第にそのペースはあれよあれよと速くなって。
伯母は心配し、最後には周囲の皆が制止するのも構わずさらに呑もうとして、(最年長)従兄から張り手を喰らわせれた従兄。

その時従兄がしきりと繰り返していた言葉が、頭に焼きついて離れない。

「呑まないと眠れない。」


「苦しい時こそ冗談言って、笑い飛ばしてれば楽しく過ごせる。」
過去の職場にて、いつも馬鹿たらしい事ばっか言ってたおっさんから教わった教訓もここんとこ役立たず。
どう足掻いても、今の仕事は手に負えない。
どれだけ働いても、「一日の充足感」だとかそんな気持ちを味わうことは皆無となったここ一年。
仕事があるだけ幸せと思わなければ。だけどきっと、今の自分もおんなじだ。

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